『今年の1年にかなり美人がくる』


今日この日まで3年の間にはその噂で持ちきりだった。

入学式である今日、興味深々の3年が教室の窓から校門に注目している。


俺は全然興味がない。


でも席が窓側だから自然と窓の外をみてしまう。


「リク!お前も見てろよ!」


興味深々のひとりで俺の親友のリュウがおれの制服を引っ張りながら窓の外を指差した。


「いい。興味ない」


「お前、だて眼鏡なんかしても頭よくみえねぇぞ」


「うるせぇ!今は関係ねぇだろ!


そう言われて俺は黒渕のだて眼鏡を外しながら窓の外をみた。