勘のいい私はなんとなくだけど彼がこんなことした理由が分かった。


「仕返し?私があなたの弟をふったから?」


「違う。それは絶対に違う」


「…………」


彼は私の元カレのお兄さん。2つ年上のお兄さん。


「ただ、好きだったんだ。ハルカが」


彼は言った。

そこにはいつもの『彼』が立っていた。

15年間過ごしてきた中で、私が好きになった人。


「俺はハルカが高校に入学した時から知ってた。綺麗なのに…彼氏を作らないって…3年では有名で好きになって、でも気づいたら弟の彼女になってた」


切なそうに話す彼に涙がでた。


「ちょうど大学が休みだったから制服を来て見つかったネクタイをして屋上に行ってみた」


嬉しそうに彼は話す。


「そしたらハルカが来た」