「それがね…

この前優月が生徒会で
一緒に帰れなかったときのことなんだけど…」


嬉しそうに話してくる早紀



どうやら

3年生の男の先輩に強引にせまられているところを

助けてもらった相手らしい



そのあとお互いに一目惚れしたみたいで…



「そう…。
でも早紀が無事で良かったです

それで、助けてもらったその方とは?」



「2-Cの城戸悠一(キドユウイチ)くんっていうの!

同じ2年生なのに3年の先輩に立ち向かっていくなんて…

もう////

かっこよすぎるっ!!」



顔を赤くして手をすごく振っている


だめだ…

完全に自分の世界に入り込んでいる…


“はー”と私はため息をついた


すると

こちらの状態に気づいたのか

早紀が話題をこちらにふってきた



「ねぇ、優月は彼氏とか興味ないの?」



「彼氏、ですか…?」



『へぇ~
雨宮って耳弱いんだ。良いこと知った♪』

……

っ!?

なっ、何で東條直人の顔が出てくるんですかっ!?


慌てて首を横に振る