悲劇は日が傾きかけた夕方に起こった
「さ、そろそろ家に帰りましょうか」
「そうだな。日も陰ってきたことだし…暗くならないうちに山を下りよう」
「………」
「ん?どうしたの優月…?」
「あれ…」
そう言って優月が指差したのは車道に落ちていた白いハンカチ
近くには自分達が乗ってきた車が停めてある
「あのハンカチ、母さまの…」
「え…私の?」
「うん。きょ年の母さまのたん生日にわたしが母さまにあげたやつ…」
「あ…本当だわ、あのレースの入った白いハンカチは…」
そのハンカチは紛れもなく優月が母親の誕生日にプレゼントしたものだった
「でも…なんであんな所に…?」
「わたしとってくるね!!」
「あ、ちょっと待ちなさいっ!!優月!!!」
「どうした?また競争か何かか…?」
「優也さん…優月が私のハンカチを取りに…」
「ハンカチ…?羽月、落としたのか?」
「いえ…落としては…というよりあのハンカチを持ってきたかどうかも…」
「どういう事だ…?」
「とーさま~!かーさまぁ~!!ハ・ン・カ・チ~ひろいまし…」ププーーーーッ!!!!!!!
「「優月ーーーーーっ!!!!!!」」
ガシャーーーーン!!!!!!!!!!
・・・・・・・・・・
「いっ…たぃ……ん……?…とぅ、さま…かあさ、ま?………………えっ…
う、そ…父さま!?母さまっ!?あ、あ…ぁ………あ・あぁ…ぁ、前が見え…な…ぃ、いやい…ゃ…やめ…と、さ…ま、か…さま…いゃ、いなく…ならない…で、いや…やめて…いや…いや、イヤアァァァアァァアアァアァァァァアァァァ!!!!!!!!!!!!!!」

