9年前…
10月の下旬
秋晴れの空のした、紅葉の山々に囲まれてピクニックを楽しむ家族がいた
「父さま、母さま。はやくはやく!」
当時、優月小学3年生(9才)
…あの頃の優月はとにかく明るくて元気な子だった
外で遊んだりするのが大好きで…そう、この日の前日も私に家族みんなでピクニックに行くんだと嬉しそうに話していたのを覚えている
「ははははは…優月、足が速くなったな」
「もぅ…優也(ユウヤ)さんそんな呑気なこと言ってないで…優月~!そんなに急ぐと転んじゃいますよ~」
「だいじょーぶー!!転ばな、べふっ!!」
ズザザザザザザ…!!←盛大に転んだ
「「・・・・・・・・・。」」
「うぅぅぅ…」
「ほらほら、泣かない泣かない。だから言ったでしょ?急ぐと転ぶって
ふふ…お鼻が真っ赤。優月はしっかりしてるけど変なところでおっちょこちょいなんだから」
「それは完璧、羽月(ハヅキ)に似たな」
「なっ…!?そんなこと言ったら優月がせっかちなのは、優也さんに似たからじゃないですか」
「ああ…確かにそれはそうかもな」
「そんなにあっさりと認めないでくださいよ…」
「…わたしは、父さまにも母さまにも似てるの?」
「え…?」
「まあ、優月は俺たちの子供だし…そう言うことだな」
「…優月は私たちの大切な一人娘だもの。似て当たり前なのかしら…?」
「へへへへへ…じゃあ三人ともおそろいだね!」
「「…優月」」
「そうね」
「お揃い、だな」
…本当に誰が見ても仲のよい幸せな家族だった
ずっとこの幸せが続く。優月も、優月のお父さんお母さんも…そしてこの私もこの家族はずっと幸せでいられると信じていた
でも…優月たち家族の幸せな時間はこれが最後となってしまった
そして、この日を境に優月の明るい笑顔も消えてしまったのだ…

