「やっと16歳だもんねー」



16歳、
あたしはその響きに憧れていた。



4月1日というのは厄介で、
学年で誕生日は1番最後。




皆が16歳の中、
あたしだけ15歳。



なんか、15歳16歳って
少し壁みたいなのがあると思う。

漫画の主人公はほとんど16歳だし、
結婚できるのも16歳。




「15も16もい変わんないって」


「嫌だっ!
 16の方が大人な雰囲気っ」


「…理解できない」




そして16になればそろそろ
運命の人とかいうのも
現れてもおかしくないんじゃないかなー、って。

少女漫画でよく読んだ。

こういう桜並木の下で
男の子とぶつかったり
急に告られたり?



凄い、憧れ。