「雨川くんって、あの雨川財閥の長男なんでしょ」

朝からそれかよ……。

愛しいりんごに会いたくて、柄にもなく朝から登校してきた俺を待っていたのは、沢山の女のコたち。


馴れてるけどね。


ただ、今までと違うのは。

薄利多売していた俺の愛情は、すでにりんご一人のモノだってとこ。


まあ、だからといって、群がる女のコたちを無下にはできないからね。

りんごが来たら、イチャイチャして、それとなく分かってもらおう。

なーんて、考えていたんだけどサ。