容姿端麗6人組



「咲希(サキ)さん、一気に押しかけてすみません。」


咲希さんとは、怜のお母さんのこと。

中学の頃に言われてから、ずっとこの呼び方。


「いいのよっ♪つかさちゃん、いつ見ても美人ねー!」

「そんな事ないですよ。」


咲希さんは、私の後ろに目線をずらす。


「あら、舞…ちゃん?」

「はい、ご無沙汰してます。」


舞は軽く会釈をした。


「まあ、久しぶりね!……そちらは??」


今度は、舞のまた後ろに目をやった。


「駒塚 蓮です。」

「篠崎 俊です。」

「蓮くんに俊くんね。覚えたわっ!またイケメンくんが増えて、おばさん嬉しいわ♪」


咲希さんは笑顔で言うと、怜を呼んだ。


「怜ー、皆さんいらっしゃったわよー!」


――ガチャッ


「いらっしゃーい、上がってきて!」


怜が手招きをして、自分の部屋から叫んでいる。