「怜、その人誰?」
つーちゃんが、瑞希さんに視線を向けた。
瑞希さんは俊を助けてくれた人だってことと、俊の事故の様子を聞いた通りに話した。
「いろいろとお世話になりました。」
「いえ、そんな。」
つーちゃんは、丁寧に頭を下げて言った。
「俊の両親は?来てないみたいだけど……」
蓮が私に聞いてきた。
でも、私もそれ知らないよ。
「あ、ご両親なら。病院側が連絡とったみたいなんですけど…、繋がらなかったみたいで。」
瑞希さんが知っていたようで、説明してくれた。
「じゃあ俺、電話してくるよ。大学の方になら、出ると思うし。」
「分かった。」
さすが、蓮。
俊の幼馴染みだね。
こういう時、役に立つ。
「ま、俊が無事で何より。って言っても、意識戻ってないけどさ。」
つーちゃんが、俊の眠っている姿を見ながら言う。
俊、目覚めるよね?
まだ私、伝えてないよ?
俊が好きだって………
それに、告白の返事だって。
早く、目を開けてね?
私……毎日来るから。

