『ピンクのニットワンピ…、焦げ茶のブーツ………ああ、居たっ!』
いきなり大声で叫ぶ声が、二重にして聞こえた。
横を向くと、大きく手を振っている女の人が見えた。
パーマがかかった茶髪の髪が垂れていて、ミニスカートからスラッとした足が見える。
スタイル抜群………
しかも、キレイな人。
「良かった、見つかって~」
「あの………」
「説明は、後っ!さ、行こ。」
「え?」
いきなり腕を引っ張られ、女の人が走り出した。
しばらく走って、ある病室の前についた。
病院内って、走っちゃいけない気がするけど。
まあ、今は緊急ってことで。
「えっと………」
「ここ、篠崎さんの病室。」
ガラッとドアを開けながら言った。
二人で中に入ると、ベッドには俊が寝ていた。
「しゅ…ん。」
酸素マスクをつけて、まだ目が覚めてないみたい。
頭と首には、包帯が巻かれている。
「どうして……。」
私は、俊の痛々しい姿を見ながら呟く。
すると、隣りにいる女の人が口を開いた。
「トラックに…、跳ねられたの。」

