「怜は優しいから……庇うように言ってる。けど、実際は違う…。怜が襲われてるのを、オドオドして見てただけっ!私がたまたま見てたから、助けに行くこともできた………」
「つーちゃん、徹くんだって努力してくれたんだよ。きっと……」
怜はまた庇う………
どんだけ優しいのよ。
「男だったら、女を助けるのが当たり前なんじゃないの?友達だったらなおさらよ!喧嘩してでも……弱くたって……」
「私もそう思うよ!何もしないで待ってるなんて………最低だよ。」
舞が私に賛成した。
「俺だったら助けてた。」
俊が静かに言った。
「私は……、徹ってヤツ…嫌い……」
私は本音を口に出した。
――ガチャンッ
屋上のドアが開いて、徹が入ってきた。
「徹くん……」
怜が口にした名前に、蓮と俊が敏感に反応した。

