競技を終え、クラスの応援席へ戻った。


「俊、お疲れー」


先に席へ戻っていたらしい、つかさが言ってきた。


「つかさ速すぎ。最初っから、ぶっちぎりの一位だったじゃん。」


つかさの横に座りながら言うと、つかさはニカッと笑って言った。


「そんな事無いよ。ギリギリだったし。」

「あれをギリギリだって、言わないんだよ。」

「そうかな?後ろの人、速かったけど…」


つかさが、軽ーく言った。

こいつ、自分の実力に気づいてないのか?


嫌みなヤツだな……


「あ、騎馬戦…。」

「え?」

「怜が出るんだけど、知らなかった?」


そういえば…

怜が出るとか出ないとか。


そんな事、言ってた気がする。



「ほらっ、俊。応援してあげなきゃ。」


バンッと背中を叩かれた。

いってぇ~

力強いんだよ…、つかさ。