苦しくて…
視界がゆがんだ。
目に涙がたまってるんだ。
智樹くんは怜ちゃんの手をとって、ゴールした。
ゴールは、私の目の前。
スタート地点だった所は、グラウンドを一周すればゴールになるから。
『3年B組・香山くんの借り物は……、笹山 怜さんですっ!』
「「キャー!!」」
これは、悲鳴なのか。
歓声なのか…。
そんな声を聞きながら、借り物の内容が気になってる私。
智樹くんが、何を思って怜ちゃんを連れてきたのか。
凄く気になる…
『借り物の内容は、
……愛しい人っ///////』
愛しい、人……
ほとんど告白じゃん。
なーんだ。
やっぱり好きなんだ。
ただの幼なじみであって、ほしかったな。
「と、智…/////」
怜ちゃんが借り物の内容を聞いて、恥ずかしそうに顔を赤くした。

