それから二人は、私の方を向いて言ってきた。
「あれ、言ってなかったっけ?」
「俺ら付き合ってんの♪」
嘘~!!
美男美女じゃーん。
理想のカップルっ!
「優ちゃん、ボーッとしちゃって大丈夫?」
「え?あ、大丈夫。」
「そっか。でも大丈夫じゃなさそうだよ?」
「嘘っ、何で!?」
「だって、次の種目…。借り物競争だよ?」
「ああぁー!!」
忘れてた。
怜ちゃんに言われなかったら、絶対気づかなかったよ…
て、そんな事より早くいかなきゃ!
「い、行ってきます!」
急いで集合場所に向かう。
間に合うかな?
恥だけはかきたくないよー
ハァハァハァハァ…
『プログラムNo.4、借り物競争です。』
アナウンスが流れた。
私はというと…、
なんとか間に合った。
セーフ…。
選手の皆がスタート位置まで移動し終えると、一走者目が並ぶ。

