「で、見てくれた?」
「な、何を?」
「100M走だよ~!せっかく1位だったのに…」
あ、その事か。
1位だったんだもんね。
お祝い事だよ。
「見てたよ。おめでとう♪」
「んふぅ~、ありがとー♪ヘヘッ」
嬉しそうに、照れてるみたいっ
カーワイー♪
「怜が1位なんて、ビックリしたでしょ?」
後ろから聞こえる。
つかささんの声だった。
笑顔で言ってきたけど、ビックリしたとは流石に言えないよね…
「そんな事、ないよ…?」
「本当は意外~って思ってたくせに。」
「う……」
図星だ。
やっぱり、この人は鋭い…
「ほら、図星だって顔してる~♪」
「つ、つかささんっ!」
そんな事言ったら、怜ちゃんが…
「うぅー、優ちゃんヒドイィ~!!!」
ほらね?
怜ちゃん、ショック受けちゃったじゃん。
私から離れて、うずくまっちゃった。
なんか人差し指で、地面を撫でてる。
そうとう落ち込んだ??
「ごめん、ごめんっ!ちょっと思っちゃったけど…。人を見た目で判断しちゃダメだよね?そうだ、うん。」
怜ちゃんを元気にしてあげなきゃ。
その一心で、必死に言った。

