容姿端麗6人組



「あの…」


後ろから誰かの声がした。

このイライラしてる時に……
誰??

てか、振り返えれないから顔見れないし…


「あの、半分持ちましょうか?」


女の子の声。
でも聞いた事がない。


「いい。」


誰だか知らない人に持ってもらうほど、困ってないし。
だから、断った。


そうしたら私の隣りにきて、悲しそうな声で言った。


「私、片桐 優華です。覚えてませんか…?」


チラッと顔を確認するけど、全く分からない。

片桐?
誰それ、、


「知らない、誰?」


イライラしてるせいで、口調が荒くなる。


「昨日転校してきた…」

「知らない。」


その子を放っておいて、歩くスピードを速めた。

片桐とかいう子は、それでも私についてきた。


「佐々木さん。」


片桐さんは、勇気を振り絞ったかのように、小さな声で言った。

私は仕方なく足を止めて、片桐さんを見た。

そして目が合った途端、一気に逸らされた。


「すみません。私なんかに、名前を呼ばれたくないですよね。」


そう言って頭を下げ、走っていった。


「何…、あの子……。」


片桐さんがいなくなった後、私は一人で呟いた。