自分の部屋に入ると、ちょうどお母さんがつかさの頭の下に氷枕を入れていた。
「あ、お母さん。」
「舞、どこにいたの?」
「お兄ちゃんの部屋。」
「え、千速の?何かあった?」
「うーん、別に。何も無いよ。」
お兄ちゃんの事は、言わない方がいいよね。
言われたくないと思うし。
お兄ちゃんも……
「よしっ、出来た。つかさちゃん、お大事にね。」
「はい…、ありがとうございます。」
「ええ。じゃあ、舞。しっかり看病しなさいよ。」
「はーい。」
お母さんが部屋から出ていって、つかさと二人になった。
「つかさ、大丈夫?」
「うん。ごめんね、舞。迷惑かけて…」
「そんなっ!今さら何ぃ~?全然気にしてないよ。」
「フッ ありがとう♪」
つかさが真っ赤な顔で笑った。
「もう寝なさい。早く治さなきゃ、ね?」
「分かった。おやすみぃ♪」
「おやすみ♪」
電気を消して、部屋を出た。

