「帰るよ…。」
つかさがフラフラと歩きながら、言った。
叩かれて頭を抱えてた俺は、何の心配もされずに教室に残された。
「だ、大丈夫…?」
え?片桐。
何で…、心配してくれるのか?
「さんきゅっ、大丈夫!ちょい痛いけど……」
「あの人、ヒドいね。香山くん…、心配してたのに…」
「え、そうか?」
「ヒドいって思わなかったの??」
「叩かれた事には、別に…。置いてかれたのは、ショックだったけど……」
何かいつもそんな感じだから、特に気にならなかったな。
そっか。
他から見たら、そう見えるのか。
ふぅ…、
早く行かねえと置いとかれるな…。
「片桐、行こうぜ~!アイツら校門出ちまうよ。」
「え?下駄箱とかで待っててくれないの!?」
「残念ながら。そういうヤツらだから…」
「何か、ヒドい…。お友達なのに、、」
「もう慣れたっ♪」
片桐と話しながら、階段を下りる。
下駄箱には……
やっぱり居なかった。

