「何で?どこで、知り合ったの?」
怜が舞の後ろから聞く。
皆、不思議そうな顔。
それを見た舞が、得意気に言った。
「金曜日にね。道に迷ってたから、案内してあげたの。そしたら、白羽高校に転校してくるっていうから、ビックリしちゃってさあ。」
「へぇー、舞が人助けねえ?」
舞が話し終えると、俊が信じられないといった感じ。
「俊っ!!何か言った!?」
「いいえ、別に。」
「なら良いけどぉ~」
舞と俊の会話を、俺の隣りでクスクスと笑って見てる片桐。
「あ、そうだ。名前、名前~、聞いてないよ!」
舞が思い出したように言うと、片桐が笑顔で言った。
「そうだったね。片桐 優華です♪ヨロシクっ」
「優華ね?ヨロシクっ♪」
いきなり呼び捨てか!
舞らしいけど、な。
女同士って、そんな感じで呼び名が決まるのか?
不思議なもんだ。
キーンコーンカーンコーン♪
「ヤバッ!鳴っちゃったじゃん。じゃあ、またね♪」
「え?う、うん。バイバイっ」
チャイムが鳴って、廊下にいた生徒が一気にいなくなった。
舞が急いで別れを言ったから、ついていけずに慌てて手を振った。

