バイトが終わって帰り道。
つかさの家まで送るって言ってんのに、遠回りになるからいいって言われる。
現在、夜の11時を回ってる。
こんな時間に、彼女を一人で帰らせられるかって!!
「送る。」
「いいっ!」
「送る。」
「大丈夫っっ!!」
「送るってぇ」
「しつこい~!!」
さっきからずっと、こんな会話が続いてる。
「たく、11時なんだけど…」
「分かってる。でも蓮には親がいるんだから、心配するよ?」
「彼女を一人で帰らせた。って方が心配される。てか、雷くらう。」
「もう…、大丈夫だって言ってんのに…。」
「じゃあ、後ろからでもついてく。」
「分かった。そっちの方が恐いから……」
つかさは根負けして、一緒に帰る事を許してくれた。
しばらく歩いて、つかさの家に着く。
「ありがと。今日はちゃんとしたデート、出来なくてごめんね?」
「ううん。全然OK~♪祐次とも仲良くなったから。」
「らしいね。じゃ、また明日。おやすみ…」
手を振って、家に入ろうとした。
当たり前なんだけど、名残惜しい…
「つかさぁ~」
「ん?」
「おやすみのチュー♪」
「は…?」

