「バイトの空き時間とか、アンタの話聞くよ?つかさの後ろにいた時点で、彼氏だなって勘づいてた。つかさが話す通りの感じだったし……」
つかさが俺の話をしてくれている。
凄い嬉しいはずなんだけど…
その事より、つかさと祐次が話してるって事が、何よりムカつく。
ムスッとしながら、祐次の話を聞いてる俺。
そしたらため息をついた祐次が、いきなり話し出した。
「俺とつかさは、ちょうど同じ日にバイト始めてさ。バイトが一緒の時、空いた時間とかに良く話すんだ。俺の悩みとか、全部聞いてくれて…。何でもつかさになら話せた。ただそれだけの関係だから、心配しなくて平気。」
「何言ってんの?」
「さっきから俺の事睨みすぎ、普通に恐いし。」
少し笑いながら話す祐次。
実はコイツ、良いヤツ?とか、思ったりした。
「まっ、バイト仲間の中で言ったら…。一番仲良いけどな♪」
祐次がニカッと笑い、俺に言った瞬間……
……パンッ!!
「いってぇー、何すんだよ!!」
祐次が頭を押さえて、叫ぶ。
叩いたのは、つかさ。
そして、つかさの右手には黒いボードみたいなもん。
「何すんだよ、じゃないわよっ!余計な事言わなくていいの。てか、口より手を動かしなさいよ。全く……」
つかさは祐次を叱った後、客に呼ばれてカウンターの端の方に行ってしまった。

