舞が放課後になって、俺らの教室に来てノロケ話。

生徒は皆下校して、俺ら六人。

そんな教室で、颯先輩がどうしてくれただの、何て言ってくれただの。

一人でベラベラ喋ってる。


聞いてる側としては、退屈で仕方ない。



俺は机に寝そべりながら、退屈さをむき出しで聞いてる。

蓮はへー、へーと棒読みで気持ちがこもってないが、それなりに聞いてるらしい。

智樹はスポーツ雑誌をパラパラめくりながら、うんうんと相づちだけする。

つかさは頬杖をついて、呆れた顔で舞の話を聞いてる。

怜は舞の隣りで、良く聞いている。
ニコニコ笑顔で。


「……、てな訳で♪颯先輩と付き合うことになりましたぁ~!!」

「なりましたぁ~!」


舞の声に続いて、誰かの声が山びこのように追う。

その声の主はというと……


「は、颯先輩!?」

「そうだけど…、そんな驚く?」

「そりゃ、驚きますよ!いきなりすぎて……」

「そお?」


そんなカップル二人の会話を聞いてる、こっちの身にもなってくれ…

はぁ…
退屈だぁ~