「蓮、ちょっとゴメン。」
「あ、ああ。」
蓮と歩きながら、電話を耳に当てる。
「はい。」
『あ、もしもし?つかさちゃん?』
「聖夜(セイヤ)さん?」
『そうだよー♪ごめんね。番号変えたから、ビックリしたでしょ。』
「あ、はい。でも、急にどうしたんですか。」
『うん。つかさちゃんが学校行く前に、伝えておこうと思って。朝早くにゴメンねっ!』
「あっ、それは良いんですけど。伝えたい事っていうのは…。」
『ああ、それなんだけどね。今日空いてるかな。6時から』
「6時、ですか。」
『急で本当にごめんね。じゃあ、6時から宜しく。』
――プチッ
はぁ…
これじゃ、ほとんどデートの時間ないな。
どうしよ……
「つかさ…。聖夜さんって、誰?」
「ああ。聖夜さんは……」
「まさか、浮気?ねー、浮気??」
蓮が私の肩をブンブン揺らしながら、聞いてくる。
話を最後まで聞けっての…。

