「疲れちゃったよー。今日から始業式!とか、何か大事な日の当日って寝坊しちゃうんだよね。」
「それ、ダメじゃん。」
怜が教室に、何事もなかったかのように入って席についた。
鞄をおろした途端、机に顔を付けてベターとしながら言ってる。
「ううーん……」
つかさは後ろにいる怜を見ながら、いきなり悩んだ顔。
この短時間に、何を悩む事があった?
「どうしたの?つーちゃん。」
「すっごい不思議に思っちゃって。」
「何を??」
「今、全速力で走って来たんでしょ?疲れきってるもんね。」
「うん。それのどこが、不思議なの?」
「怜って…、"球技系"はまるでダメなのに。なぜか、足の速さと持久力はイイ線いってるんだよなぁ。って思って……」
「球技系の所、強調しなくていいからっ!!」
つかさの発言に、すかさず突っ込む怜。

