「おい、蓮。お前ちょっと焼けてないか?まさか、海にでも…」
俺の前の席で結構仲良くなった一輝(カズキ)が、真っ先に話しかけてきた。
「行ったぜ~、超楽しかったかんな?いいだろー」
つかさと付き合えたこともあったから、少し顔がにやける。
――ドンッ
後ろから思いっきり叩かれて、バランスを崩した。
てか、誰だよ!!
俺のこと叩いたの。
今のスッゴイ痛いのだが…
ピンポイントに後頭部を。
絶対鞄とかで、叩いただろ。
そんなことを思いながら、後ろを振り返る。
「思い出話はいいから、どいてない?凄く邪魔ー」
腕組みをしながら、呆れた顔で見てくる。
つかさ、だった。
「あ、つかさ。」
「あ、じゃないわよ。私抜かして、先に教室入ったと思ったらこれだもんね。後ろにいるこっちの身にもなってよね~」
そう言って、サァーと自分の席に座った。
いやいやいや。
鞄で叩くことないでしょ。
痛かったんだからな…
そんな気持ちをこめて、つかさの席まで行く。

