「それほど隠してるってことは、自分の頭から消したいほどの過去ってことか…。」 俊が少しあった沈黙を破って、呟いた。 「聞かない方が…、やっぱり良いのかな。」 俊に続いて、舞が言う。 「暗くなるの、止めてもらえます??」 いきなり別の方から聞こえてきた声に、皆が一斉に顔を向けた。 そこに立っていたのは… 奏くんだった。 「奏くん…」 颯先輩が私を見た。 「誰??」 「つーちゃんの弟ですよ。」 颯先輩に聞かれて、答えた。 「つーちゃん??」 「つかさの事です。」 今度は舞が答える。