叶音は、急かされて義妹・沙世の部屋に向かった。 「沙世、“何”手伝う?」 「あっ、お義姉ちゃん!トランクが閉まらなくて…」 沙世がトランクを閉じようと一生懸命に押していた。 「ふふふ。かして。」 叶音は、言ってトランクの中身を再び整理し始めた。 「お義姉ちゃんも行けたらいいのに。」 沙世は、これから冬休みを過ごす別荘に向かう。義姉も行ければ楽しいのに…とずっと考えていた。 「私は、いいの。身体を休めて元気にまた…逢いましょう。」