女は、顔色を悪くした。 「姉さん…落ち着いて必ず……必ず…叶音を連れ戻すから。」 弟は、姉に約束した。 「頼むわよ、利久。」 「あぁ…解った。」 利久は、姉の目を見つめてはっときりと約束した。 女も弟に全ての信頼をかけて頼んだ。 「時間だ。来なさい。」 「利久!お願い。」 「任せてくれ!」 兄弟は、あっと言う間に面会時間が終わり再び離れ離れになってしまった。 利久は、刑務所を出て叶音を迎えに行く。 「叶音、明日この公園で待ってる。」