叶音は、踊り場で壁にぶつかりようやく転がり落ちるのが止まった。 「…留美……」 叶音は、薄れる意識の中で留美を見た。 留美は、身を翻して走り去っていく。 叶音は、意識を失った。 ドンッ!! 「痛っ!!」 煌は、ぶつかられて肩を摩る。 「留美?」 煌は、相手を見た。留美は、煌を見るなり走って行ってしまった。 「なんだ?」 煌は、痛む肩を気にしながら叶音を追った。 「っ、叶音っ!!」 煌は、階段途中の踊り場で叶音が倒れていた。