†禁愛†~明日もあなたをスキになる~【完】

  

「それがね。」


「何? 具合そんなに悪いの?」


 早希は、心配そうに聞いてくる。


「大丈夫。王子様が付いててくれるから。」


 麻央は、にっこり笑って言った。


「“王子様”?」


「相模くん。」


 首を傾げる早希に麻央は、笑って言った。早希もようやくホッとした表情を見せた。


「だから、私たちが付いてなくても大丈夫。」


 麻央は、言って早希の手を取って教室に戻っていく。



「椿…逢った日から……胸が苦しい。…教えてほしい。」


 煌は、呟いて見つめる。