麻央と麻央の後ろから叶音を支える手が伸びて来る。 「相模くん!」 「どうしたの、石田さん!」 煌は、叶音を抱き留めて麻央に聞いた。 「ちょっと、あって。」 麻央は、言い濁した。 「とりあえず保健室に連れて行こう。」 煌は、言って叶音を抱き上げた。 麻央は、静かについて行く。 「先生呼んで来るから…叶音の事お願い。」 「解った。」 煌は、叶音をベッドに寝かせて備え付けの椅子に座った。 「…椿……この胸のもやもやは、なんだろう?」