「お父さん…何を言われても私は、この子を生みます。」


 叶音は、一歩も譲らなかった。


・・・・・・・・・・・・・・


 そして…今に至る。


「ん…っ……」


 叶音は、ソファーに踞る。


「叶音ちゃん!どうしたの?」


「お腹……痛い。」


「待ってて利久呼んで来る。」


 莉菜は、走って行く。


「…煌……あなたの子ども……勝手に産むけど…文句言わないわよね。」


 叶音は、言って身体の向きを直してお腹をさする。


「叶音っ!!車用意した、病院に行こうっ!!」