「どうした、叶音?」 「私…神父様の所で……暮らしてもいい?」 叶音は、ようやく意見を言えてすっきりした。 「なんでだ?教会の手伝いだけでいいだろう? それに叶音が居てくれて伯父さんたち助かってるんだ。」 利久は、思い付く限りの事を言った。 「また…気を使ってる訳じゃないの。 ただ…ね。佑ちゃんも手があんまり掛からなくなったから神父様の身の回りのお世話をしたいの。」 叶音は、渋い顔の伯父に頼んだ。 「叶音ちゃん…私にやっぱり気を使ってるの?」 「莉菜伯母さんの所為じゃないです。」