利久は、心配で堪らなかった。


「まさか…さっきの話しを聞いてたんじゃ?」


「だったら…二度と帰って来ないな。」


 利久は、言ってソファーに座った。


「どう言う事…?」


「あの娘は、ずっと…『要らない子』として生活して来た。自分がヒトに与える“不”の影響を知ってるし…苦しいと思う。だから…昼間の話しを聞いていたなら…二度と此処へは、帰って来ない。」


 利久は、頭を抱えた。


「…そんな……」


 莉菜も悲しんだ。



「んっ……」


 叶音が起きると朝だった。