父は、言って写真を差し出した。 「もう…彼女の事は、忘れる事だ。」 煌は、写真を手に部屋に戻った。 「叶音…なんで言わなかった?…知ってたなら……なんで…」 煌は、自分の不甲斐なさに苛立った。 直ぐに叶音のケータイにかけてみた。 「【おかけになった電話番号は、現在使われておりません。】」 「は?」 煌は、直ぐに叶音の家に向かった。 「莉(リナ)菜―、帰ったぞ。」 「はーい。」 奥の部屋から女性が走って来る。 「お帰り、利久。」