「煌…聞いて。」 叶音は、手を引っ込めた。 「別れて下さい。」 「は?」 煌は、パニックになりそうだった。 「“何故”…って顔ね。でも…解ってね。留美も戍くんも…赤ちゃんも……私の犠牲になってくれたの。」 叶音は、煌を見つめて話し出した。 「叶音…。」 「私たちは、出逢っても愛し合っても…イケなかった。もし…出逢わなければ……こんな哀しい事…いっぱい起きなかった。」 叶音は、なんとか喋り続けた。 「どうか…解って……私、もう無理よ。」