「母さん…兄貴と出かけて来る。」 「そう、気をつけてね。」 母親は、琳と一緒と言う事でなんの疑いも持たなかった。 「叶音、何してる?」 病院着を脱ぎ私服に着替え出かける用意をする叶音に利久は、声をかけた。 「煌に逢って来ます。」 「“煌”…って叶音!!」 心配する利久に叶音は、優しく微笑んだ。 「お別れをして来ます。」 叶音は、もう諦めていた。 「叶音…」 「お別れがすんだら北海道へ行きます。全て…やり直したいです。」 叶音の笑顔に利久は、胸が傷んだ。