「戍くんっ!!」 「あなたね!」 「えっ?」 叶音が走って居ると女の人に呼び止められた。 「私の戍を返してっ!!」 女は、叶音に掴みかかった。叶音は、状況が理解出来ず周りを見た。 「“霊安室”……」 「あなたが戍を殺したのよぉぉぉっ!!」 「やめなさい!」 夫が妻を止める。 「椿 叶音さんだね?」 「…はい。」 叶音は、小さく返事をした。 「逢ってやって下さい。」 戍のお父さんは、言って向かいの部屋を見た。 言っている意味を理解した。