沙世に言われ叶音は、静かに泪を流した。 「お義姉ちゃんっ」 「沙世…ごめんね、辛いのに言わせて。」 叶音は、言って義妹の頭を優しく撫でた。 沙世は、叶音に抱き着いて泣いた。 「沙世っ!」 叶音は、思い出して飛び起きた。 「どうしたの?」 「戍くん…お義姉ちゃんと一緒に運ばれて来た人は?」 沙世は、俯いた。 「っ!!」 「お義姉ちゃんっ!!」 叶音は、点滴を外して走って病室を出て行ってしまった。 沙世は、黙って義姉を見つめた。