「叶音、おはよう。」 「おはよう、煌。」 二人は、生徒玄関で見つめ合う。 泣きそうになるのを堪える叶音と自分の不甲斐なさに顔を背けたい煌。 「叶音…」 「っ、煌っ!!」 煌は、叶音の手を握って走り出す。 叶音は、解らず引っ張られて行く。 「叶音!!」 「どうしたのっ!!」 屋上で抱きしめられて叶音は、訳が解らなかった。 「叶音…… (必ず…守る。今度こそ。)」 煌は、抱きしめながら心で誓った。 「頼みがあるんだ…。」