母は、洗い物をする手を止めて振り向く。 「お母さんに紹介してくれるの?」 「直ぐには、無理だけど紹介するよ。」 煌は、言って部屋に戻って行った。 「殺人犯の娘…どんな娘かしらね。いい娘なら良いけど。」 母は、言って留美にもらった写真を見る。写真では、なかなか解らないがいい娘に見えた。 「逢えるの楽しみにしてるわよ。」 母は、言って洗い物に戻る。 「叶音…早くみんなに認められたいな。」 煌は、叶音と撮った写真を見てにっこり笑って呟いた。 この時すでに罠は、虎視眈々と張られていた。