叶音は、また泪を流す。 「【もしもし、叶音?ずいぶん遅いな、大丈夫か?】」 電話越しに煌の声が聞こえる。 「大丈夫よ。今、私と居るから」 留美は、電話越しの煌に伝える。 「【…ん?】」 煌は、少し黙った。 「【…叶音……だよな?】」 「そうしといてあげてもいいけど…どうする?」 留美は、意地悪をする。 「【…留美……叶音に代わるんだ。】」 煌は、自分を落ち着かせて静かに話した。 「今、叶音手が離せないの。だから、私が出たのよ。」