柔道部の主将は、意外にも筋肉質ではあるもの、細面で色白の、すっきりした和風のハンサムさんだった。

 三年の木村先輩。短くカットした黒髪が似合っている。



 彼は、マネージャーの仕事の流れを一通り教えると、畳の上に戻っていった。

 姫乃がベンチで仕事内容をノートに纏めていると、ふと、視界が暗くなった。

 顔を上げると、そこには2年前と比べるとずっと男らしく精悍になった、有が立っていた。





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