嫌われたら、どうしよう。

 部活まで追い掛けてくるなんて、なんて厚かましい奴だ、とか。





 何も出来なかった中等部時代の繰り返しは、嫌。

 そう思って、姫乃が選択したのは。

 有が所属する柔道部のマネージャーになることだった。


 勇気を振り絞って、入部届けを提出したものの、『ほんとにいいの?』『嫌われたらどうしよう』という不安がずっと付き纏っていた。


 顧問に紹介されてからも、部員の自己紹介が終わってからも、ずっと。



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