「ほら、逃げないから。お母さんのところに居たんじゃないの?」
「うん、でもおとうさんも、おかあさんもいそがしそうだから、にげてきちゃった。そしたら、おねえちゃんが見えたからおいかけたんだ」
罪もないきれいな笑顔を見せられる。それに戸惑っているあたしを見たのか、隣に立つイリヤが笑い始めた。
「弟の方は姉とは違って、素直でいい子なんだ」
笑いを抑えようともせず、お腹を押さえながら笑っている姿を見て、背中を強く叩いた。
すると、リュカの目線があたしから隣のイリヤに向けられた。
「ああそうか、リュカは会うのは初めてだよね、コイツはイリヤ。いろんな深い訳があって、今一緒に行動しているヤツだ」
「どうも、よろしく」
笑顔で喋るイリヤと違い、リュカの方は一変して表情が変わる。唇をぎゅっと噛みしめて、睨みつけるような顔で喋った。
「ずるい! ぼくはおねえちゃんとなかなか会えないのに、いっしょにすんでいるなんて!」
「あぁ、僕が一緒にいるのがイヤなんだ。イヤなら、お姉ちゃんに頼んでみたら?」
「は? あたしにふるな……」
でもそんな考えをするリュカの方がずるいってあたしは思う。愛情には飢えていたあたしと違って、この子はいろんな人に愛されている。あたしの唯一だった両親でさえも、奪ったんだから。
結局、このまま一緒にいてもどうすることもできないことが分かったので、リュカを連れて元来た道を戻る事にした。
「うん、でもおとうさんも、おかあさんもいそがしそうだから、にげてきちゃった。そしたら、おねえちゃんが見えたからおいかけたんだ」
罪もないきれいな笑顔を見せられる。それに戸惑っているあたしを見たのか、隣に立つイリヤが笑い始めた。
「弟の方は姉とは違って、素直でいい子なんだ」
笑いを抑えようともせず、お腹を押さえながら笑っている姿を見て、背中を強く叩いた。
すると、リュカの目線があたしから隣のイリヤに向けられた。
「ああそうか、リュカは会うのは初めてだよね、コイツはイリヤ。いろんな深い訳があって、今一緒に行動しているヤツだ」
「どうも、よろしく」
笑顔で喋るイリヤと違い、リュカの方は一変して表情が変わる。唇をぎゅっと噛みしめて、睨みつけるような顔で喋った。
「ずるい! ぼくはおねえちゃんとなかなか会えないのに、いっしょにすんでいるなんて!」
「あぁ、僕が一緒にいるのがイヤなんだ。イヤなら、お姉ちゃんに頼んでみたら?」
「は? あたしにふるな……」
でもそんな考えをするリュカの方がずるいってあたしは思う。愛情には飢えていたあたしと違って、この子はいろんな人に愛されている。あたしの唯一だった両親でさえも、奪ったんだから。
結局、このまま一緒にいてもどうすることもできないことが分かったので、リュカを連れて元来た道を戻る事にした。


