その日、朝食を終えて少し時間が経ってからのこと。
部屋に居ても聞こえてくる雑音に、あたしはゆっくりと夢から覚めていった。
「あぁ、来たのね」
目を覚ますには丁度良い頃合い。そう、真実を突き止めるには、ね。
あたしには、素敵なドレスで着飾ったお姫様よりも、やっぱり自ら道を切り開く剣士の方が似合っているのかもしれない。
自分の身は自分で守る、そんなことは当たり前。
ただ今までと違うところもある。どうしようもないと嘆く前に、当たって砕けるだけの勇気をもつこと。
自分で道を切り開く、のだから。
鏡で自分を確認して、気合いを入れる。そして、あたしを待つ者たちがいるであろう応接間へと足を進めた。
部屋の中では各々方、着席しており、後はあたしの登場を待つばかりといった雰囲気だった。
「姫様! ご無事で何よりです!!」
その言葉とともに、目に入って来たのは、父の信頼する直属の部下たちに騎士団。ざっと数十人。
「あ……」
だけど、そのどれもがあたしの眼に映り、流れていく。……ただ一つを除いて。
そこだけは、時が止まったかのように何一つ動かず、しかしゆっくりと近付いてくる気配に、自分の気持ちを抑えることができなかった。
部屋に居ても聞こえてくる雑音に、あたしはゆっくりと夢から覚めていった。
「あぁ、来たのね」
目を覚ますには丁度良い頃合い。そう、真実を突き止めるには、ね。
あたしには、素敵なドレスで着飾ったお姫様よりも、やっぱり自ら道を切り開く剣士の方が似合っているのかもしれない。
自分の身は自分で守る、そんなことは当たり前。
ただ今までと違うところもある。どうしようもないと嘆く前に、当たって砕けるだけの勇気をもつこと。
自分で道を切り開く、のだから。
鏡で自分を確認して、気合いを入れる。そして、あたしを待つ者たちがいるであろう応接間へと足を進めた。
部屋の中では各々方、着席しており、後はあたしの登場を待つばかりといった雰囲気だった。
「姫様! ご無事で何よりです!!」
その言葉とともに、目に入って来たのは、父の信頼する直属の部下たちに騎士団。ざっと数十人。
「あ……」
だけど、そのどれもがあたしの眼に映り、流れていく。……ただ一つを除いて。
そこだけは、時が止まったかのように何一つ動かず、しかしゆっくりと近付いてくる気配に、自分の気持ちを抑えることができなかった。


