何も話さずに、新の元を去ろう
とした庵に新は、言う。
「俺なんかに見向きもしない程
彼女は、貴方を愛している
彼女は、俺に言った
あなたを忘れられないと」
『彼を・・・
イオリを忘れられない』
新から聞いた事実が
庵を苦しめる。
バックミラーに映る庵は、
両手で頭を抱え込む。
要は、そんな庵を見ては
いられない。
「スミレさんに、今度こそ
逢いに行かれては
いかがですか?」
庵は、首を左右に振る。
「俺は、もう
すみれには逢えない」
愛する人を、これ以上
悲しませたくない。
とした庵に新は、言う。
「俺なんかに見向きもしない程
彼女は、貴方を愛している
彼女は、俺に言った
あなたを忘れられないと」
『彼を・・・
イオリを忘れられない』
新から聞いた事実が
庵を苦しめる。
バックミラーに映る庵は、
両手で頭を抱え込む。
要は、そんな庵を見ては
いられない。
「スミレさんに、今度こそ
逢いに行かれては
いかがですか?」
庵は、首を左右に振る。
「俺は、もう
すみれには逢えない」
愛する人を、これ以上
悲しませたくない。


