飴色蝶 *Ⅱ*

貴方の本当の想いを知る事が
できて良かった。

貴方と触れ合う事が
できて良かった。

何度も何度も・・・何度も

もう駄目だって思って

泣いて、貴方を責めた。

やっと、私の元に戻って来て
くれたと思ったら、貴方は
すぐに消えてしまう。

そう、鼈甲飴のような色
をした蝶々。

あの飴色蝶は・・・

多分、あなた。

現われては、消える・・・

消えて、いなくなる。

ついさっきまでの私は、貴方の
腕の中で幸せに満ち足りていた
はずなのに

今はもう、貴方と離れ離れに
なり、別々の場所にいる。

途轍もない寂しさに襲われる。

その繰り返しに、私はただ涙を
流し嘆くしかなかった。