『もう、限界・・・』

結局、俺は、菫の人生を
狂わせただけ

菫だけでなく、我が子の
人生までも・・・

俺は、何がしたい。

また、ムショ(刑務所)に
逆戻り・・・

ろくでもない男、親。

菫を置き去りにして、あの部屋
を出た庵は、その足で
高月組本部事務所へ向かった。

「三代目、どうして貴方が
 ・・・・・・」

「三代目?」

庵の登場に驚く、組員達。

そこで待っていたのは、正二。

「・・・先代」

「イオリ、こんなところに
 何の用だ、早く、帰れ
 ここは、堅気のお前が
 来るところじゃない
 
 今すぐ戻って
 田舎にでも引っ込んでろ」