「そうです、会澤はこう言った
 二人の禁断の愛によって
 産まれた命、それが俺だと

 奴の話が真実なら、それで
 構わない
 
 だから、本当の事を
 教えてください
 俺は知りたい、真実を」

正二は、動揺を隠せない
深呼吸をついた後、話し出す。

「カヤコの付き合っていた相手
 が会澤だったなんて事
 この私は、今、初めて知った
 
 兄貴の宿敵に身を委ねてまで
 アイツは、兄貴の愛が
 欲しかったのか・・・
 
 自分を取り返しに来てくれる
 そう思ったのだろう、しかし
 会澤は勘違いをしている」

「勘違い・・・」

「そうだ、イオリ
 お前は、禁断の愛によって
 生まれた命などでは無い
 お前は、愛し合ってできた
 子供だ・・・そう、お前は
 俺とカヤコの子供
 
 どおりでイオリ、お前が
 アニキにそっくりなはずだ
 ・・・・・・」